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開高健の『孔雀の舌』 と お粥
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『お粥』という食べ物に以前から興味を持ち、実際に子どもの頃から自分で作って食べていたくらいなのだ。
なんで粥なのか?
子どもじぶんには普通の飯を炊く事が出来なかったという単純明快な理由からなんだ。
それと長年飲み続けているアルコール妬けした胃袋の優しいかなとの思いもある。
心の隅に眠っていた『長生きしたい』という汚い命根性が出たかぁ?

開高健の『孔雀の舌』・酒と食の中にも粥が出てくる。


おれは“中国粥”と呼んでもいいけれど“支那粥”と呼んだほうがピッタリくるのでそう呼ぶのであって“支那”は蔑称で“中国”が正称だとする言語感覚でそう呼ぶのではない。
私はこの粥がたいへん好きで、“渾沌未分”という観念を一鉢のどんぶりにみごとに具体化してみせたその手腕には毎度感心させられるばかりである。


と、東南アジア露地の屋台想像させる“粥”のことを書いている。
欠けたどんぶり鉢、不衛生なんていっていってられないそんな露地を想像する“支那粥”の話が。
食べたい!

不衛生といえば、ヤクザ映画が全盛期で土曜日の深夜映画ってのがあって早朝4時頃映画館から吐き出されたら屋台のラーメンが待っている。
前の客が喰ったどんぶりは残り物を一斗ガンガンに棄て一度お湯にザッと浸けただけで次の客にラーメンを入れて出す。
どんぶり鉢は脂でヌルヌルそれでも「クワァ~、ンまぁー」と喰っていた。
どんぶり鉢を浸けすすぎのお湯も変えられもせず、それによって食中毒になったという話も聞かなかったね。

東南アジアの屋台などでは“灰汁”はすくいとらないと思う。
大鍋でグツグツと煮込んで出す食い物、グツグツ煮込んでりゃ大鍋の縁にくっついしまうだろうし、“灰汁”にもそれなりに旨みがあるはずだと考えてンの。
そんな中で色々な物を入れて“支那粥”を喰いたい。
台湾がいいのかナ。
写真の粥は今年、絵描やさんが作った米粒が崩れていない日本の七草粥。



by bacamasa | 2010-02-24 00:00
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