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艶笑落語バレ小噺・・・『あと一合』
              どんな小噺かぁってェと。
              酒くせの悪い亭主とその女房の噺。
              ノンベェ~は一旦飲みだすと限がねぇ。
              「もう一本つけろ!」
              「もうないよ、お酒が・・・」

              「なけりゃ買って来い!」
              「買うお金がないんだよ」

              でも聞きやぁしねぇ
              女房、黙って出て行って

              一升もって帰ってくる、
              それも頭をスッポリとほっかぶりして
              髪の毛を売ってかってきた。
              亭主それを見てビックリ、涙を流して詫びる。(いいねぇ~)
              すっかり仲良くなって一つ布団にくるまってぇ~と、
              亭主、女房の前へスーッと手をのばし

              「ここに、あと一合残っている」





        『あと一合』

何が困るったって、酒くせの悪いご亭主ほど、手におえないものはございません。
亭主 「おい、おタネ、もう一本つけろイ」
女房 「もう、ないよ、お酒が・・・」

亭主 「ない? なけりゃ買って来い!」
女房 「買うお金がないんだよ」

亭主 「なけりゃ、なンでも売っ払えばいいじゃねぇか。そのくらいの才覚をするのが、女房
    だイ。 チクショウめ・・・・・・」

言い出したら聞かないのを知ってますから、おかみさん、黙って出ていきましたが、間もなく
一升持って帰って参りました。

女房 「ハイ、買って来ましたよ」
亭主 「見ろ、買えたじゃねぇか、ざまア見やがれ!」

女房 「でもね、おまえさん、この一升飲んじまったら、一生懸命かせいでおくれよ、もう、なン
    にも売るものがないんだから・・・・・・」
亭主 「売るものがねって・・・・・・じゃ、この一升は、何売って買ってきたんだ」
女房 「おまえさん、これだよ」

と、アネさんかぶりをとりますと、下から現れたのが、坊主頭。

亭主 「あっ、おめえ、そ、それじゃァ・・・・・・」
女房 「あア、売るもンがなかったからね。髪の毛を売って、一升買って来たのさ、だからおまえ
    さん、明日ッからたのむよ、ほンとうに!」
亭主 「ウーン、・・・・・・おタネ、おれが悪かった。かんべんしてくれ・・・・・・・」

と、さすがのご亭主が涙を流してわびをします。これから、二人すっかり和やかになって、仲よ
く一つふとんにくるまると、ご亭主、おかみさんの前へスーッと手をのばし、

亭主 「お、お、おタネ!」
女房 「なアんだい、おまえさん・・・・・」
亭主 「ここに、あと一合、残っている --」
by bacamasa | 2008-02-25 07:58 | 遊び
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